PROJECTS

繊維ニュース

豊島/AI活用を生産現場へ/FISMAに初出展


~AI 活用を生産現場に~

 豊島は、11月に東京ビッグサイトで開かれる「第59回FISMA TOKYO(東京ファッション産業機器展)」に初めて出展する。特設の「DX推進サポートゾーン」で、 独自開発した人工知能(AI)自動採寸装置「バーチャルスタンダード・AIメジャー」(AIメジャー)を紹介する。出展を通じ、AI活用によるアパレル生産の効率化・標準化の提案先を開拓する。

 AIメジャーはアパレル製品の採寸作業を自動化する装置で、2024年から提案を進めている。 高精度の撮像技術とAI技術の融合により、高速で正確な採寸を実現させた。専用カメラで撮影すると同時に採寸も完了するため、作業時間を従来の半分以下にまで短縮できる。

繊維ニュース

 採寸箇所はデザインに応じてモニター画面上で調整できるため、採寸の精度を高められる。採寸の結果や撮影画像はデータ化され、外部システムとの連携などにも活用できる。

 7月には、装置台の拡大により長袖や大型のアイテムの採寸に対応する2号機の提案を開始した。同機は製品重量測定機能を加え、グラム単位での製品重量データの取得も可能にした。

 豊島は、ICTを基盤として業務の課題解決に有効な提案を行う「DX戦略」を推進する。その一環として、AIの活用でファッションの可能性を広げる取り組みにも注力する。

 AIメジャーについては今後の本格的な外販を視野に入れ、商標登録や特許協力条約に基づく国際出願「PCT出願」を実施している。 並行して認知度向上のための発信も強化しており、FISMA TOKYOでは縫製工場などアパレル生産の現場を担う企業に向け周知を図る。

 今回はAIメジャーの初号機を出品し、来場者に実演を通じて自動採寸の利便性・高効率性を体感してもらう。
出展を担当するDX推進室の岡本健課長は「これまで属人的に行われてきた作業を、デジタルやAIの力で効率化・標準化することの意義を伝えたい。初出展でどのような反応があるのか楽しみ」と期待を述べた。

AI MEASURE
VIRTUAL CLOTHING™
© TOYOSHIMA & Co., Ltd. All Rights Reserved.